実家と田舎

sigma dp2m
SIGMA DP2 Merrill /Monochrome Mode

母の実家は新潟県で、そこは海沿いの小さな町。町とはいえない位、今は人が少なく、高齢化と過疎化が進んでる。
子供の頃は毎年、夏と冬に帰っていた。
自分の実家は東京の片隅だけれども、今でも自分にとっての田舎はこの町になる。
それは母がよく実家のことを「田舎」と呼んでいたからにほかならない。そして、釣りをしたり、海で遊んでスイカやアイスを食べたり、夜には花火を海の向こうに見たり。きっと、最も夏休みらしい夏を過ごした場所だからだろうな。
昨年、じいちゃんが亡くなって、ばあちゃんもばあちゃんも後を追うように亡くなって、子供の頃に夏休みを過ごした家は叔父夫妻が住んでいる。
もう、そこに帰ればじいちゃんやばあちゃんが居る田舎は無い。
町の景色も町興しの小さな商業施設ができ、それ以上に廃屋らしき家が増え、変わっていく。
それでも、自分にとっての田舎はこの町になる。
親の世代では田舎と実家が同じだったのかもしれないが、自分にとってその言葉が同意ではない。



2 views shared on this article. Join in...

  1. より:

    歳を経るごとに自分のルーツとか帰る場所とか、そういうことが気になります。
    便利とか不便とか、そういうことじゃないんだよな……とも思います。
    田舎と呼べる場所があるっていうのはいいことです。
    決して、逃げるための場所ではないですけれどね。

  2. *pens より:

    そうですね、逃げる場所じゃない。ってのは確かだと思います。
    年を経るごとに、生まれ育った場所から離れられないって言う人の気持ちがわからないでもなくなってきましたよ。

コメントを残す

Comment

You may use these tags : <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>