Sony a7, Voigtlander COLOR-SKOPAR 50mm F2.5
あっついなーと思っていたら、どんどん寒くなっていく。
アジサイは活き活きとして、梅雨がやってきた。
気がつけば、大好きなひなげしはもう姿を消しているんだな。
Bessa R3A + Voigtlander COLOR-SKOPAR 50mm F2.5
公園を歩いている時、遠雷が聞こえ雨が降り出した。
iPhoneを見ると降雨計が真っ赤に染まっていたので、一人小さなトンネルの中で「あまやどり」をすることにした。
あまやどりをしていたトンネルは二つの公園をつなぐ小さなトンネル。
ぱらぱらと降り出した雨はすぐに滝のように降り、瞬く間に公園を大きな水たまりに変え歩道を川のようにしてしまった。公園で遊んでいた大人も子供も姿を消し、おじさんや中学生の二人組も駆け込んできた。そして、しばらくすると再び雨の中へ走り出していった。
トンネルから見える景色は灰色の世界。
そんな灰色の世界を数枚撮影していると、フレームの中に一人のおばあちゃんが入って来た。
そして、突然「子供たちを見ませんでしたか」と。
そして続けて「この公園に遊びに行ってくると言っていたから。こんな大雨になっちゃって傘が無いとずぶぬれになっちゃうよ」と。
そして見ませんでしたと答えると「そうですか」と残念そうに、閉じられたままの傘をひきずりながら再び雨の中へ消えていった。おばあちゃんの足元はすでにずぶ濡れになっていた。
しばらくして雨が小雨になり空が明るくなってきたので、雨上がりの公園を撮影しながら出口へと向かうと、さっきのおばあちゃんとすれ違った。
閉じられていた傘はそのままおばあちゃんの手の中にあった。
青空が真っ黒になった時に偶然出会った素敵なお節介のお話。
雨上がりの青空と併せてすがすがしい気持ちになれた。子供たちからはありがとうの言葉は無かったかもしれないけれど、赤の他人の自分はちゃんと心の中でありがとうって言っていたよ。